パッケージが属するカテゴリについて

パッケージは、その性質によりいくつかのカテゴリに分類されます。カテゴリとは、aptリポジトリにおけるパッケージの分類単位です。

カテゴリへの分類は、Project Vineによって実施され、テスト目的のカテゴリ(testingおよびpropose-updates)を除き、パッケージのアップデート時には意識する必要はありません。

表 3-1カテゴリの種類
カテゴリ 対象パッケージ
main Vine Linuxを構成する上で必須のパッケージ。原則としてリリース時のバージョンに固定されます。
updates セキュリティフィックスまたはバグフィックスにより更新された main カテゴリのパッケージ
plus main には含まれないものの、主要なパッケージや一般的に多く使われているパッケージ。このカテゴリは定期的にメンテナンスされているパッケージが対象です。新規パッケージでメンテナンス宣言されたものはこのカテゴリが分類されます。
extras 特定のメンテナが存在しなくなったパッケージや、継続して更新されないパッケージ。新規パッケージのうち継続してメンテナンスする予定が決まっていないものも含みます。新規パッケージで特に宣言されない場合はこのカテゴリが分類されます。
nonfree ライセンスや特許等の理由により、利用や再配布に制限のあるソフトウェアを含みます。
orphaned メンテナンスが止まったものや長期間更新されないもの、不要になったパッケージ。古いパッケージの履歴を残すために存在するもので、そのまま利用すべきではありません。このカテゴリは apt repository では管理されないので、apt-get コマンドではインストールできません。
testing セキュリティホールが発見されたパッケージを修正したものをupdatesへ収録する前にテスト目的でパッケージを収録。Security Watch Teamのメンバー以外には非公開とする。
proposed-updates バグの修正や機能強化を目的に更新したパッケージをupdatesへ収録する前にテスト目的でパッケージを収録
mainのサブカテゴリ

カテゴリmainは内部的に3つのサブカテゴリに分類されています。

サブカテゴリ 対象パッケージ
core システムとして機能するために必須のパッケージ。インストールオプションで最小構成を選んだ場合でもこのサブカテゴリのパッケージはインストールされます。
main-cd インストール CD に収録されるパッケージ
main 容量の関係でインストール CD に収録できなかったパッケージ