カスタマイズ
vine-default に関するカスタマイズの例を紹介します。
- 3.5.1. /etc/emacs/emacs23-local.el を用いた vine-default の変更
- 3.5.2. マクロサーチパスの追加
- 3.5.3. wl-2.14.0 と wl-beta-2.15.9 との共存
- 3.5.4. AUCTeX と YaTeX の共存
- 3.5.5. YaTeX のデフォルトプレフィックスを従来のものに戻す
3.5.1. /etc/emacs/emacs23-local.el を用いた vine-default の変更
システム全体で vine-default をすべて無効にしたい場合は、 /etc/emacs/emacs23-local.el(図 2-1) に
(setq vine-default nil)
(setq vine-default t)
3.5.2. マクロサーチパスの追加
~/.emacs.d/emacs23-vine-default.el(図 2-2) に、ユーザのマクロサーチパスのディレクトリをまとめて設定しておくと、 便利でしょう。
例えば、~/.emacs.d/local を追加したい場合、 ~/.emacs.d/emacs23-vine-default.el(図 2-2) に
(add-to-list 'load-path "~/.emacs.d/local")
Vine Linux 6 の Emacs 環境では、 従来、ユーザのマクロサーチパスのディレクトリであった ~/lib/emacs を設けていません。 必要であれば、 ~/.emacs.d/emacs23-vine-default.el(図 2-2) に
(add-to-list 'load-path "~/lib/emacs")
3.5.3. wl-2.14.0 と wl-beta-2.15.9 との共存
Wanderlust の安定版 2.14.0、開発版 2.15.9 は、 それぞれ wl, wl-beta パッケージにより提供されます。 しかしながら、 M-x wl を実行して起動できるバージョンは、 どちらか一方のみです。 そこで wl-beta を常用したい場合は、 ~/.emacs.d/emacs23-vine-default.el(図 2-2) に
(setq vine-default-wl nil)
3.5.4. AUCTeX と YaTeX の共存
AUCTeX, YaTeX は、それぞれ auctex, yatex パッケージにより提供されます。 どちらも TeX 入力支援環境ですが、 TeX 関連ファイルに依存するために同一環境でどちらのユーザも存在する場合に、 ファイル関連で衝突してしまいます。
- 3.5.4.1. システム全体での設定で対応
- 3.5.4.2. ユーザごとの設定で対応
3.5.4.1. システム全体での設定で対応
システム全体での設定(セクション 2.2 - system-wide な設定)で対応する場合は、以下のような方法が考えられます。
- システム全体での設定で AUCTeX と YaTeX に関するデフォルト設定を無効にする
- ユーザごとに AUCTeX または YaTeX の設定をする
まず、/etc/emacs/emacs23-local.el(図 2-1)に
(setq vine-default-auctex nil vine-default-preview-latex nil vine-default-yatex nil vine-default-yahtml nil )
つぎに、ユーザ初期設定ファイル ~/.emacs.d/init.el(図 2-3)以降に、 AUCTeX または YaTeX の設定を記述します。 例えば、やてふの設定は、 Vine Linux のデフォルト設定のまま使いたい場合、
(require 'vine-default-yatex)
3.5.5. YaTeX のデフォルトプレフィックスを従来のものに戻す
YaTeX 製作者の推奨により、 YaTeX のデフォルトプレフィックスを vine-default-yatex で変更しています。 しかしながら、従来のデフォルトプレフィックスに戻したい場合は、 ~/.emacs.d/emacs23-vine-default.el(図 2-2) に
;; [推奨] デフォルトプレフィックスの変更 [yatex:04567] ;; だけど、頑なにデフォルトのままにする (setq YaTeX-inhibit-prefix-letter nil)