MS-DOSファイル操作 (mtools)
mtools は MS-DOS のファイルを UNIX で使うためのツール群です。MS-DOS フォーマットされたフロッピーディスクにファイルを書き込んだり、読み込んだりすることができます。
mtoolsのコマンド名は、基本的に MS-DOS のコマンドに m を付けたコマンド名になっています。フロッピーディスクドライブは a: で表されます。この設定は /etc/mtools.conf に書かれています。ZIP ドライブも設定次第で同様に使うことができます。
詳細はオンラインマニュアル man mtools を御覧下さい。
$ mdir a: フロッピーのファイルの一覧 $ mcopy file.txt a: ファイル file.txt をフロッピーにコピー $ mcopy a:file.txt . フロッピー上の file.txtをカレントディレクトリにコピー $ mdel a:file.txt フロッピー上の file.txtを消去 $ mmd a:dir フロッピー上にディレクトリ dirを作成 $ mcd a:dir ディレクトリ dirに移る $ mdeltree a:dir ディレクトリ dirを消去
フロッピーディスクをフォーマット(初期化)するには、物理フォーマットおよび論理フォーマットを行う必要があります。物理フォーマットはfdformatコマンドを使います。
$ fdformat /dev/fd0H1440 Double-sided, 80 tracks, 18 sec/track. Total capacity 1440 kB. Formatting ... done Verifying ... done
fdformatコマンドはmtoolsではないので、「a:」のようにドライブレターを使うことはできません。論理フォーマットは次のいずれかの方法でできます。
$ mformat a: または $ /sbin/mkfs.msdos /dev/fd0
USB FDDを使う場合
通常のFDDのデバイスは /dev/fd0ですが、USB FDDの場合には /dev/sdaなどになります(接続されている他の機器によって/dev/sdbなどに変わることがあります)。従って、mtoolsを用いる場合は、/etc/mtools.confを以下のように変更します。
#drive a: file="/dev/fd0" exclusive 1.44m mformat_only drive a: file="/dev/sda" exclusive 1.44m mformat_only
この設定がうまくいっているか確認するには、mdirコマンド等でFDDにアクセスしてみると良いでしょう。うまくいかない場合はデバイス名を/dev/sdbなどに変えてみてください。