texmf のディレクトリ構成
TeX Live 2009 における texmf のディレクトリ構成は、 標準で /usr/share/texmf/web2c/texmf.cnf により設定されています(表 2-1)。
texmf の優先順は、 表 2-1 の一番下の $HOME/.texmf-config がもっとも高く、 次に $HOME/.texmf-var の順に、 /usr/share/texmf-local がもっとも低くなっています。
updmap-sys, texconfig-sys コマンドは、 /usr/share 以下の texmf ツリーを利用し、 updmap, texconfig コマンドは、 ホームディレクトリ以下の texmf ツリーを利用します。
表 2-1 標準の texmf.cnf で設定されている texmf のディレクトリ構成一覧
ディレクトリ | 標準の texmf.cnf における環境変数名 | TeX 関連パッケージによる影響の有無 | updmap/texconfig による影響の有無 | 概要 |
---|---|---|---|---|
/usr/share/texmf-dist | TEXMFDIST | ○(texlive-collection-* パッケージのみ) | × | TeX Live ディストリビューションのツリー。 |
/usr/share/texmf-local | TEXMFLOCAL | × | × | このツリーは、texconfig-sys や updmap-sys により使われません。 |
/usr/share/texmf | TEXMFMAIN | ○(texlive-collection-* パッケージ以外) | × | TeX 関連パッケージは、このツリーに必要なファイルを展開しています。 |
/usr/share/texmf-var | TEXMFSYSVAR | ○(updmap-sys) | ○ | texconfig-sys は必要なファイルを格納するツリー。 updmap-sys により生成されたマップファイルもこのツリーに格納されます。 |
/usr/share/texmf-config | TEXMFSYSCONFIG | ○(updmap-sys) | ○ | texconfig-sys が設定ファイルを格納するツリー。 updmap.cfg もこのツリーに格納されます。 |
$HOME/texmf | TEXMFHOME | × | × | ユーザの texmf ツリー。 |
$HOME/.texmf-var | TEXMFVAR | × | ○ | ユーザの texmf-var ツリー。 |
$HOME/.texmf-config | TEXMFCONFIG | × | ○ | ユーザの texmf-config ツリー。 |